妹の結婚

妹がプロポーズされた


自分には二人の妹がいる。2個下と11個下


上の妹は2個下なだけあって、昔からよく喧嘩をした。喧嘩をした数とそのシビアさの積を取ると、自分の人生史上でずば抜けたポジションを確立している。数年前に両親と下の妹が仙台で暮らし始めてからは、しばらく埼玉の実家で二人で一緒に暮らしていた。もちろんその間もたゆまぬ喧嘩をしていたけど、ここまで来ると長年連れ添った兄妹として、それ相応の友情みたいなものも確立される。今ではたまに一緒に飲んだり、もっとたまに一緒に旅行も行ったりするくらいには、仲が良いとされている



今日、妹がプロポーズされて以来の会う機会があり、二人でプチお祝い会をした。妹の結婚はめでたい。結婚という制度にあまりポジティブでない自分でも、実の妹が素敵な人と巡り合って、その人と一生一緒にいたいという関係性を築けたことは、掛け値なしにめでたい。それが例え、統計的には約3分の1の確率で破棄される契約だとしても、永遠の夢を見れることは素晴らしいし、できればその夢がずっと続けば良いなと思う。でも、お互いがクリティカルに辛くなったら、その時はもう無理しないでね、と思う。これらは全て真顔で伝えた


考えてみると、妹とはもう25年も一緒に人生をやっている。両親と比べると少し短いけど、他の人と比べると、その濃度と時間の積を取るとおそらくトップクラス。妹からプロポーズの報告を受けた時、それはもう嬉しくて、きっとこの嬉しさは自分の人生の中でも指折りのものになるんだろうなと思った。そんな関係性を自分と妹が築けていること、そのこれまでの人生、それらをあらゆる面から支えてくれた両親への感謝も感じたりした


妹の彼氏のことは自分もよく知っている。一緒に飲んだり旅行したりもしている仲。妹とその彼氏はとてもウマが合っているし、彼らの興味関心や議論していること、楽しんでいることは、いつも自分を刺激してくれる。数少ない自分の親族に、そんな楽しく刺激的なメンバーが加わること、これからの人生を彼らと共に楽しく過ごせてゆける未来が見えることは、もうどうしようもなく素晴らしい


妹と話していて、改めて約束の力というものを感じた。妹はプロポーズされたその日から、その二人の関係性に変化が生じたこと、もう自分一人の身・人生じゃないんだということを感じたらしい。結婚というもの、永遠を二人で過ごそうと約束することは、誓約としては限りなく重い条件だけど、その分それを共有している二人にもたらされるものも、とても力強いものになるんだろう。自分はここ数年、結婚などのルールに縛られない自由な関係性・パートナーシップというものを志向してきた。最近そのひとつの形のようなものを試しつつあるけど、その中でもやはり、自由さとトレードオフになる誓約による力の強さも感じている。自分の中で、何がベストかはまだわかっていない。人生意外と長いので時間をかけて考えていきたいと思ってるし、長い人生の中で色々経験して考えられることは、自分のような飽き性・考えこみ性にはとても合ってるんじゃないかと思う


これからしばらく、何かしんどいことがあっても、今日の楽しさを思い出して前向きにがんばっていけそうだし、人生はそんなピースを少しづつ集めながらどうにかこうにか楽しんでいけるといいものなんだろうなと思う 


この記事は元々別のメディアにに書いていた内容を移管したものです

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